職務等級制度
- 社員一人ひとりのやる気と能力を最大化する仕組み -
1990年、バイエル薬品では、さらなる成長を目指して積極的なビジネスを展開していく途上で、そ
れまで以上に社員一人ひとりのやる気と能力を引き出し成果を最大化することのできる人事制度の構築が求められていました。
そのコンセプトは、各人の仕事すなわち「職務」を人事制度の中心に置くということでした。それまでの「資格等級」は、各人の経験や能力の蓄積を職能資格等級で格付けし、資格が高くなれば経験・能
力も高く、より高い業績に結びつくという期待が根拠にありました。また、給与の支給基準も資格等級に応じて設定されていました。
ところが、資格等級の運用は年功的になりがちで、高い資格等級に格付けされたものの、実際に担当する仕事はそれほど大きなものではないなど、 「資格等級」と「
実際に担当する職務の大きさや責任の重み」と がマッチしないケースが生じるという問題が出てきました。
そこで、バイエル薬品では、「職務」を人事制度の中心に置くことを決定し、仕事の重み・重要度や責任の度合いを客観的に測る手法であり、現
在もグローバルバイエルで基幹的な仕組みである職務等級制度を導入しました。
それでは「職務等級制度とはどのようなものか?」そして「職務等級制度を導入するとどのようなメリットがあるのか?」を整理してみましょう。
職務等級制度とは、社員一人ひとりが担当している職務(役割)の重要度や困難度、つまりその「職務の大きさ」を共通のモノサシで測り「等級」という区分で表したもので、達
成された成果に応じて公正な報酬を実現するための基礎となる制度です。
例えば、営業部長と開発部長という2つの仕事があるとします。これだけでは、どちらの仕事がどの程度難しく、またどの程度大きいのかは分かりません。どちらも「部長」と
いうタイトルがついているから同じというわけでもありません。 この2つのポジションはどんな会社にもありますが、業界によってこの2つの仕事への期待が異なるかもしれませんし、同
じ会社の中でも会社の置かれている状況によって異なるかもしれません。
そこで、全ての仕事の大きさを客観的に測るため、全世界のバイエルグループで使用されている手法を使用し、仕事毎に職務等級を決定しました。これは、組
織の変更や社会や経営状況の変動によって変わるものであり、毎年定期的に見直すこととしています。
バイエル薬品では、管理職と、一般職とで職務等級区分を次のように設定しています。
この職務等級制度により、社員一人ひとりが担当する職務について、社内での仕事の責任の大きさや位置づけを確認できると共に、異動や配置においても、その仕事の重みや・責
任の程度を考慮したうえで適材適所の配置の指標として利用できます。また、職務等級毎に基本年俸や賞与の支給基準を設定することにより、仕事の大きさ、重みに応じた適正な給与を支給することができます。
社員個々人は、自分の仕事に対する会社の期待レベルを職務等級という形で明確に理解することができるとともに、将来の年収額についても概ね想定できるようになり、給
与の透明性を高めることにもつながります。
このように職務等級をベースに給与制度を設計することで、例えば、若くて優秀な社員が営業所長に抜擢された場合、これまでの資格等級制度とは異なり、任
命と同時に営業所長の職務等級に基づき基本年俸や賞与がそのポジションに見合った水準で支給されることになります。