評価委員会
‐公正な評価こそが、公正な処遇の基本‐
バイエル薬品においては、"
More Professional & More Performance Oriented"の精神の下で、人事制度が構築されています。
いわゆる、成果主義の人事制度、目標による管理です。つまり、
達成された業績に応じて公正な処遇をするというものです。
この制度が有効に機能するためには、如何に各社員の達成したこと、つまり個々人の業績・成果を正しく測るかが非常に重要です。これは「言うに易く、行うに難し」の典型的なものです。世間では、「
人は人を評価できない」、「 どうせ上司が主観的な評価をしている」といった批判や議論が交わされており、場末の居酒屋で、サラリーマンがビールを片手に同僚と愚痴をこぼすというシーンが、テ
レビドラマ等でもよく見られます。
バイエル薬品の人事制度の根本は、およそ20年前の1990年ごろに確立されました。当時、大企業を初めほとんどの企業では、職能等級制度の下で、いわゆる年功主義が大手を振っていました。そ
のような中で、バイエル薬品は、上述の基本理念を掲げ人事制度の再構築に着手し、経営陣、社員、労働組合が一体となって新しいチャレンジに取り組みました。バイエル薬品のような企業は多くはなく、ま
さにバイエルは最先端を走っていました。
しかし、人事制度を改定したからと言って、一朝一夕にその制度を有効に運用できるものではありません。
制度の導入当初から、成果主義を標榜するからには、「各社員の成果を公正に評価することが肝心だ」、「他の部門や他の支店と比較して評価基準が違うのではないか」、「
上司から評価のフィードバックを受けていない」等の苦情が数多く出されました。特に営業職(MR)については、販売計画の達成度という観点と、そ
の計画を達成するための日々のMR活動の評価という2つの側面からの評価を行うこととしており、行動面での質的な評価をどのように行うかに焦点を当てた改善要望が出されました。
そこで、約15年前に、まず現在のプライマリー事業部の各支店において支店長と営業所長で構成する支店評価委員会を立上げました。人事部門の担当者もすべての会議に参画し、各
営業所長が行った部下の評価結果を持ち寄り、部下の職務等級ごとに評価の基準、評価の視点、目標の難易度等を、一つひとつ検証する作業を行いました。当初は、所
長間で部下に対する期待度が大きく異なっているケースもあり、一致点を見出すのが困難なケースもありました。時には主張の異なる所長間で口論になるような場面もありましたが、これを毎年繰り返すことにより、評
価基準の統一性が図ることができるようになり、最近では社員から人事考課に関するクレームは非常に少なくなりました。
2007年のバイエル薬品と日本シエーリングとの合併後は、プライマリー事業部以外のすべての事業部においても同様の評価委員会を開催するようになり、評価の公正さはさらに大きく改善されました。
また、一部の事業部においては、年度末の評価委員会だけではなく中間レビューの際にも開催し、公正な評価に基づいた、昇進や育成計画についても同時にディスカッションするようにしています。
そして、この
評価結果と来期に向けてのアドバイスが上司を通じて部下にフィードバックされることにより、部下は業績向上、キャリアアップのために自らが何をすべきかについて、き
ちんと考えることができる土台ができあがりました。
いくら緻密な人事制度を構築しても、これに魂を入れ活用していくのは、このような地道な取り組みであると考えています。個々の社員が努力して達成した成果が公正に評価され、公
正に処遇に反映されてこそ、安心して働くことができる職場だと言えます。
今後もさらに評価委員会を継続・発展させていきます。